考古学者
遺跡や祭器など、私たちの祖先がのこしたモノから、昔の人間の活動や文化を探求してゆく……。それが考古学です。新聞などで報道される遺跡の発掘調査のイメージが強いのですが、学問分野でいうと、考古学は歴史学の一部分。研究のうえで発掘調査は重要な過程なのですが、これも人類の歩みを研究していく手段の一つに過ぎません。
多くの考古学者の出発点は、大学です。国公立や私立の大学で考古学について学び、大学院でさらに研究をすすめます。このとき、特定の教授や大学を目指して勉強することが、将来への近道といえるでしょう。たとえば、早稲田大学はエジプト考古学、國學院大学は縄文研究が発達している……。というように、考古学といっても多様な分野とその研究の中心があるので、自分の学びたい分野をはっきりさせて大学に進学することが重要です。現在の日本では、ひとりで遺跡の調査をしようと考えても、国や関係機関の許可が必要とされることが多いもの。こういうとき、有名な考古学者の教授や大学などの強い後ろ盾があると、ずいぶん調査や研究がしやすくなるのです。
考古学者になるために必要な資格はありません。ですが、学芸員の資格をもっておくと、就職先の選択肢が広がることでしょう。また、調査の中心である発掘作業は、野外で土にむかいつづけるハードな仕事。相当な体力を必要とするので、ある程度はじょうぶな身体をもっていたほうが、より長期間にわたって、第一線で活躍することが可能となります。
考古学者の多くは、大学教授や学芸員として活動しています。しかし、全体的にみて、あまり高収入とはいえないのが現状です。この道をこころざす人は比較的多いものの、なかなか考古学者になれません。その最大の理由は、関係する就職先のすくなさ。現実的には、大学で考古学を専攻しても、考古学に関係のない一般企業に就職する人がほとんどのようです。また、大学院などで研究を進めても、なかなか世間から認められるのは難しいとのこと。多くの研究職と同じように、逆境にもまけず研究を続けていく根気が重要となります。